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手術のこと、入院のこと③ [思い出]

入院から3か月弱が過ぎ、始めて入浴の許可が出た、大丈夫な法の足で降りて車椅子に乗る、これが全身の筋力が落ちて腕で支えられない。体重は30キロ台に落ちているのに片一方の足が地面にくっついて離れない。足首が手の親指と人指し指で作った作ったわっかより細い、頬はこけて髪は伸び放題、まるで落ち武者。そのまま、リハビリ用プールに連れていかれてかごに入れられ吊り下げられてクレーンで水中へ。ブラシを持った看護学生がごしごし擦る、ものすごい垢が出てくる。30分以上ガシガシされて出てきた時は全身真っ赤、でも気持ちよかった。そして翌日からプールで歩く訓練、肩まで浸かってゆっくりとつかまり棒を持って歩く。少しずつ浅いほうに移していって立つ練習をしてやっと松葉づえに移行した。話は変わってお見舞いの話だが最初は重症だったので面会はできなかったがそのうち面会がOKになる。しかし冷たいもので男の友人はほとんど来ない、女の子は中学時代の同級生や高校の部活の女の子が何人か来てくれた。差し入れでうれしかったのは本、なんといっても暇だから特に長編が良かった。そして少し動けるようになると車椅子や松葉づえで他の病室に行って話をする。あるいは呼び出されて話をする、整形外科はすべてがケガではない、骨肉腫などの患者もたくさんいた、そんな人と仲良くなってある日突然いなくなったりすることもあった。また、女の子が病気になる前の写真を見せてくれたり、放射線で髪がなくなったことをウィッグを取って見せてくれて泣き崩れたこともあった。私が少しでも優しくなれたのはこの時の経験があったからだと思う。
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