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冥土の旅のパラメータ [心象のスケッチ]

今年も師走を残すのみとなる。毎年毎年なんとはなく年を重ねているが”門松(正月)は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし”と一休禅師が言った。一休禅師は天皇の子である(ご墓は御陵として宮内庁管理)が破戒僧であった、愛人を持ったりし隠微な詩を作ったりしている。なた、一休納豆などの発明者ともされている。さて一休禅師の話は別として年を取ると時間は早く流れる、ように感じるのは小さなことが感じられずだいたいで事象を流しているからではないだろうか。そうやって感覚がさらに鈍くなって死を迎える。私も来年には還暦を迎える。そういえば、このブログにも恋や自然を描くことがすっかり減った。これも、冥土旅のパラメータかもしれない。
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夫婦の危機説 [弱音]

男のくせに女のくせに、そんなこと言ったこともないのに妻は私がそう言っていると言う。私は誰に対しても態度を変えたことはない、それがいいこととは思わないが、媚び諂いもしない。人種や国で偏見もない、もちろん何気ない一言で傷つけたり怒らせてしまうことはある。人の話を遮ることも時々やってしまう。ただ、ネットの情報をうのみにしたりもしない、何事にも疑念を持っている。ただ、それを表出しないようにしている。人に言われたことは事実であれば反論しないが嘘であれば反論する。しかし妻はいつでも私のいうことに悪意があると言う。現実問題としていちいち言葉に善意や悪意を乗せていたらめんどくさい。しかも悪意をもってしゃべることなどしたこともない、だいたい悪口は嫌いだ。でも、相手のなにげない言葉に悪意を感じるようになったらもう、一緒にはいられないと思う。そろそろ危険かな。

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最終景 [詩(うた)]

チャイムが鳴ると会社をそそくさと出て
見慣れた街を行き過ぎる
冷たい公園のベンチに座り
暮れて行く街を眺めている
ビルの明かり一つ一つ
沢山の私が張り付いている
公園から細い路地を抜け大通りに出れば
プラタナスが風に泣いている
地下鉄の入り口で見上げた空には
爪のような細い月がかかっている
ため息一つついて階段を駆け下りる
もう時間がない
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あるお宿の猫と [旅]

ある小さなお宿に泊まった時のこと。泊った日は11月も終わりの冷たい雨の日、あまりの寒さに途中でユニクロで防水のパーカーを買ったものの、それまでにすでにびしょ濡れ状態。宿へ飛び込んで、ストーブの前で暖を取っていた。そこには2匹の猫がいてストーブの周りにゴロンとして寝ていた。黒とぶちの猫で元は野良猫だったが女将さんが世話をして飼い猫になったらしい。時々野良猫友達が入ってきて一緒にご飯を食べていることもあると言う。女将さんが炬燵を入れておいたからと言うので、早速部屋に行こうと歩き出すと、黒猫がついて来る。そして部屋の引き戸を上げると先に黒猫くんがダッと走って炬燵の中に飛び込んだ。よく知っているな、炬燵は温かいもの。そして、食事ができましたと女将さんの声がかかると、私が引き戸を開けるやいなや飛び出して行った。そして食事の会場に行くとテーブルの横に座って待っている。私がなでてやるとのどを鳴らしている。そして食事になると足にすりついて来るので何かあげようかなと思った、いきなり私の膝の上に乗ってきた。そして、黒猫くんはテーブルの上を眺めながらすーっと手を延ばして焼き魚(カマス)を取っていった。その様子があまりに面白いのでじっと見ていた。私の膝にはカマスの油がべったり足元では魚の骨が散らばっていく。女将さんが謝ってくれたが、猫が嫌いなら怒るところだがなんとなくうれしかった、久しぶりに猫が身近に感じて昔を思い出した。それから風呂に入って部屋に帰ったが、また黒猫くんはついてきて炬燵へ入っていった。寝るのに炬燵は邪魔だが仕方がないので布団の上に炬燵を移動して眠りについた。明け方、にゃおにゃおと黒猫くんが引き戸の前で鳴いているので目を覚ました。どうやら、出してほしいらしかった、明けてやると渡り廊下で友達の野良猫に挨拶をしていた。私はもう一眠りして、早朝宿を後にした。これは5年ほど前に出会ったある小さな宿でのおっ話です。
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背を向けてはいけないけれど [弱音]

悲しい事件が嫌いだ、当たり前のことだけどでも私は目をそむけたくなる。見ないこと知らないことにして流そうとしている。それは自分を守ろうとする項である程度仕方がないことだけど、そんな人ばかりになれば酷い社会になるだろう。何故自分がかかわらねばならないか、別にどうでもいいことだろうと考えていると、自分にも同じことが降ってくることがある。その時になって他人を恨んだりするのは、最低だとわかっている。いつだってその人の立場で考えているつもりだけど、代わってあげたいと思うけれど、思うだけで行動に移せない。だから、最初からなかったことにする。自分のダメ人間に本当に腹が立つ。ちゃんと現実を見つめなければ、生きている世界は現実なのだから。
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17の春に出会った人は [思い出]

あなたが横を通るとき
少し小首をかしげながら
僕の顔を覗き込む
たったそれだけのことなのに
背中に汗をかいてしまう
あとでちょっと来てねと言われると
もうドキドキして想いはぐるぐる回りだす
髪をかき上げて物憂げに
ねえって言われただけで
こころは撃ち抜かれる
やさしく笑いながら好きだよって
もう何も言えないよ
17の春に出会ったのは先生
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好きなことすら覚えられない [世捨て人]

浅いな本当に浅いな、私の知識と考え
上っ面をなぞっているだけで深みがない
旅だってきのこだって火山だってそう
一つのことを極めることができない
これも多動性障害のせいなのか
病気のせいにしちゃいけないか

ただ子供の頃地図が好きで日柄一日眺めていた
国の名や首都や国旗を覚えた
大きな川や都市の名も覚えた
国内の地名も山も川も覚えたけれど
大合併で今ではわからないほうが多い
新しく覚えようとしてももう覚えられない
テレビで見た景色が出ていても
あれどこだっけと思い出せない
これが限界なんだろうな
浅いままで干上がってしまう
ボケ防止にもならない

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影法師 [詩(うた)]

ずっと嫌われていると思っていたのに
どうしてこんな日に告白したの
僕は明日遠くへ旅立つ
離れ離れになるのがわかっている
こんな恋は悲しすぎる

でも僕はずっと君が好きだったから
こころだけでも近くにいるよ
伸びた影が一つになる
俯いた君を抱きしめる夕日浴びて
今日からは二人で思い寄せて
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詩え [詩(うた)]

こころを外に向かってひろげよう
双葉が開くように花が咲くように
空気や光をいっぱいに取り込もう
一杯に背伸びして風を浴びよう
私たちは地球の子
悲しくたって疲れていたって
空の青も雲の白も山の緑もお日様だって
みんな私たちのもの
涙は海に流して歌おう
私たちそれぞれの詩を
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病気マニア? [世捨て人]

うちの妻曰く、病気なんて気からくる、特に心の病はクスリとかじゃ治らない、心の問題だ。と言う、確かに心の病だから心の問題で薬では解決しないかと思うかもしれない。でも実際は心ではなく、脳の問題で、遺伝的要因や何かの発現要素(ストレスや事件、事故など)で引き起こされる。だが、心の病を罹患するとほぼもれなくほかの病が後で追いかけてくる。私の場合は糖尿病や逆流性食道炎、書痙、神経障害など。確かにこの後で出てきた病気の要因は双極性Ⅱだから、気分によって引き起こされたのかもしれない。私は自分が酷い状態になったとき、もしかしたらこれは仮病ではないかと悩んだ。そう思えば思うほど気分の落ち込みは更に酷くなり、存在価値にまで及んだ。そして通院しながら治療を続け決して休まないと決めた。だけど診断を受けてから3年目に入り部下や周りからやっぱりおかしいと言われて、休職を決めた。人に言われることでどこかにあったものが崩れた。でもそれは良かったんだと思う。あのままやっていたら取り返しのつかないことになっていたかもしれない。当たり前だが病気のほぼすべては自分に起因している。誰のせいでもない、道で躓くこともあるのと同じ。
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