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またいつかは消える [詩(うた)]

僕が見たのは本当に夢だっただろうか
それとも時の谷間で見た一瞬の光と影か
時は一本の糸のようにずっと続いているものなのか
危うい時の糸の上で私はゆらゆら揺れているのか
ふらりとした瞬間に見た錯覚なのか
ああそれでもいい
なんだっていい
藤の花の香りの中で君をじっと見ていた
水面に金色の油絵具が滲み
白い服の背景に翠の山と青い空
沈下橋の自転車は止まったまま
意識が薄れごうとした耳鳴りのあと
すべてが崩れて消えた
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