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世の中をうしと [世捨て人]

いろいろなことがある世の中は好む好まざるを関係なく漂うことになる。生まれてしまえば悲しみは必ずあるもの、運命から人は逃れる術を持たない。だけど、そんなことは関係なく、遊びをせんとや生まれけん、言った法皇もいた。冒頭の憶良のうたのように泣きわめいてもどうしようもないものという悲しみもあった。世の中をうしとやさしと思えども飛び立ちかねつ鳥にしあらば、そうなんだよな、世の中は、そういえば世の中で始まるうたは多いな。世の中に堪えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし、世の中に道こそなけれ思いる山の奥にも鹿ぞなくなる、皆いろいろ浮世に想いを馳せて。
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