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入院加療 [双極性障害Ⅱ]

最初に発症した時、会社から入院加療を勧められた。精神科に入院するのはごめんだと通院に固執した。それからもう10年以上が過ぎた、どっちが良かったはわからない。復帰支援センターにも通った、職場復帰して定年を迎えるのだろうか。病気をどう考えても肯定的に考えることができない。まだ風は寒い、心の中を吹き過ぎる。去来するのは暗黒の日々、自分の本当の弱さを思い知らされたこと。結局は正面から克服することができずに病というある種の穴に閉じこもった。自分は重病ではないと言うアピールが悲しくて、周りを苦しめた。人は決断しなければいけない時に大抵の場合次善の策を取ってしまう。
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荒廃 [心象のスケッチ]

埃だらけの耕作放棄地を歩いてた
一体どれくらいの時が流れたのだろう
今頃の季節ならば踏まれた麦が伸び始めて
初夏には穂が風に揺れ青銅の波を演じ
雲の影を映しているはずだった
整備された農道には行き交う車も人もなく
朽ち果てた作業小屋が惨めな姿を晒している
誰が悪い訳ではないし何かがおかしいわけでもない
ただそこに人がいなくなっただけのこと
営々と積み重ねた年月はほんの僅かの時間で
全てが終わる無に帰する
おそらくはこの国のあらかたの場所で見られる光景
歩きながら拳を握りしめた
俺こそがこの荒廃を作った一人
それでも心から仕方がないことだったと信じている
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