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黒松が丘の思い出 [詩(うた)]

松には赤松と黒松がある、海岸に多いごつごつとして木肌が黒っぽいのが黒松、山の荒れ地や開けた尾根筋などに多いのが赤松。黒松を雄松、赤松を雌松ともいう。賢治さんの松の針は南部赤松だろうか、黒松だとちょっと痛そうだ。九州は松くい虫で山の赤松が壊滅状態になりほとんどない。だから、昔は取れたマツタケが今はほとんどとれない。海岸には黒松が残っているが、こちらも古木が多いし新しいものが少ない。キノコの話で恐縮だがショウロも出なくなった。お菓子のショウロ饅頭だけが残っている。そんな田舎に岩山で黒松がねじ曲がって生えているところがあった。ちょっと危険な場所だったがよく遊んだ。勝手に黒松が丘と呼んでいた、そこにもいろいろなキノコが生えた。当時は種類がわからなかったが、アミタケなどだったか。松の木は枝や葉を焚きつけにした、杉枝もそうだがよく燃える。背負子担いで母と行ったものだ、冬は乾燥しているから一層よく燃えた。ただ、いま黒松が丘はない、砕石のために削り取られてしまった。思い出の中だけの名もない山。
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