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夏の当たり前 [思い出]

ゆらゆら陽炎立ち昇り
草いきれむんむんの農道を
Tシャツ一枚で走ってゆく
銀色の自転車
背中にしょったリュックの中の
水筒まで煮えている
さあこれから谷間に続く
翠のアーケードを抜けて
曲がり角の木陰に自転車を止めて
沈下橋の上から滑らかに流れる川に
一気に飛び込む
白い泡が青い水の中ではじける
水底につくまでしっかり目を開けてる
冷たくてもなんどもなんども繰り返す
当たり前の川のある夏の日

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