SSブログ

僕がいたころに [詩(うた)]

あの人は何も知らないで
きれいな横顔をこちらに向けながら
風に髪を揺らして歩いていた
僕は何も言えずにじっと見つめていた
少し泣きそうになりながら

どうしてそんなに美しいの
誰があなたをこの世界に連れてきたの
せめてその瞳を僕に見せて
それだけでもう今日が幸せ
誰にも気づかれない
誰もうわさにもしない
僕が見る世界では
あなただけ鮮やかにくっきりと際立っている
そばにいたことさえ気づかれない
透明な風のようにすれ違っただけ
それでもよかった
それでよかった

nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。