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古いノートの端っこに [詩(うた)]

電車飛行機バスを乗り継いで
何十年ぶりに訪れた故郷の我が家
自分の部屋に上がって本棚に手を延ばした
参考書や問題集の間から引き抜いた
記憶にもない黄ばんだ大学ノート

ページを開けば懐かしい文字
高校時代のサークルの連絡帳
いろんな人の中にひと際下手な僕の文字
そのあとにきれいな君の文字
そんなこともあったねと頷きながら
遠い時代へと心は飛んで行く

ふざけたような僕の殴り書き
諭すような君の柔らかな文字
すれ違いばかりで本当のことを
言えなかった17の頃
もうすべて終わったことだから
ノートを本棚にそっと挟んだ
少し奥のほうに

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